土佐の国:修行の道場
遍路道中図
四国遍路表紙
阿波の国:発心の道場
24番〜39番札所
伊予の国:菩提の道場
讃岐の国:涅槃の道場
24番札所 室戸山 最御崎寺
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23番札所から 74.2km。 四国遍路で 2番目に長い道のりです。
室戸岬の突端に建つ寺で、御詠歌にも詠まれ 「東寺」 と親しく呼ばれています。
大師が最初に悟りを開いた地と云われており、修行した御蔵洞が寺の下の海岸近くにありま
す。 ここから眺める空と海に深く感銘を受け、自らを 「空海」 と名付けたと云われています。
仁王門をくぐると、右側に鐘楼と多宝塔、左側に大師堂、正面が本堂です。
所在地 高知県室戸市室戸岬町
25番札所 宝株山 津照寺
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24番札所から 約 6.5km。
室津港を見下ろす高台に建つ寺で、本尊の別名 「摂取地蔵」 に逸話が伝わり昔から地元
漁民に厚く信仰されています。
朱塗りの山門をくぐると、右に大師堂、急勾配な百段余の石段と右折する石段を登ると本堂で
す。 石段途中の彩り豊かな中国風?の鐘楼門は、別名 「仏の灯台」 と呼ばれ、この寺の
シンボル的な存在になっています。
所在地 高知県室戸市室津
26番札所 龍頭山 金剛頂寺
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5番札所から 3.8km。
ここも御詠歌に詠まれ、24番札所の 「東寺」 に対し 「西寺」 と呼ばれています。
厄坂石段に迎えられ登り切ると仁王門、その先の正面石段の上が本堂で、左に大師堂、右に
鐘楼があります。
大師堂の横には、大師が三合三勺の米を入れて炊いたら万倍に増えたと云う 「一粒万倍
の釜」 が置いてあった。
所在地 高知県室戸市室戸町
27番札所 竹林山 神峯寺
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26番札所から 27.5km、車 32km。 土佐の国の関所寺です。
海岸道から内陸に 3kmほど登ると駐車場です。 そして、仁王門まで 20分ほど登り 150
段余の石段を登り切ると本堂です。
その登り道で、かっての遍路道を数回横切ったが獣道?でした。 そして、そこを登る遍路姿
に思わず頭が下がった。
所在地 高知県安芸郡安田町唐浜
28番札所 法界山 大日寺
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27番札所から 37.5km、車 41km。
海岸沿いから 5kmほど内陸で山門前の茶店の先が駐車場です。 数十段の石段の中程
に骨組みだけ?の山門が建っており、登り切ると大きな境内の正面に本堂が、左に大師堂、
そして数十体の石仏が並んでいます。
ここの奥の院には、首から上の病に良く効くと云われている 「爪彫り薬師」 が安置されてい
ます。
所在地 高知県香美郡野市町母代寺
29番札所 摩尼山 国分寺
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28番札所から 7.5km、車 13km。 土佐の国の国分寺です。
境内を樹木で囲んだ田園地帯に建つ風格のある寺で、綺麗に手入れされた庭園には句
碑、歌碑も点在しており訪れる人の心を和ませています。 傘の下に牡丹の花が満開でした。
また、「酒断地蔵」 も安置されており禁酒の祈願に霊験ありとのこと。
近くに JR後免(ごめん)駅がありますが、かっては物資の集散地で地域の発展を計り諸税
を免除したので 「御免」 と呼ばれ、「後免」 になったとか。
所在地 高知県南国市国分
30番札所 百々山 善楽寺
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29番札所から 6.9km、車 11km。
明治初年の神仏分離令、続く廃仏毀釈の影響を受け平成 6年まで 80年あまり 30番を名
乗る二つの札所があったらしい。 善楽寺と現在奥の院となっている安楽寺です。
ここは、土佐国一ノ宮 「善楽寺のご詠歌に 「……一の宮、昔も今も、栄えぬるかな」、、、、本
来の姿?。
善楽寺は 2本の石柱が山門?、その先左側が大師堂、本堂です。
所在地 高知県高知市一宮
31番札所 五台山 竹林寺
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30番札所から 6.6km。
海抜 145mの五台山の頂上に建てられた寺で、高知市内や浦戸湾の美しい風景が一望で
きます。
堂々たる仁王門をくぐると、手入れされた素晴らしい庭園が広がり、石段の上右に本堂、左
に大師堂、そして正面左奥の丘の上に五重塔がそびえ新緑に朱色の彩りを添えていました。
境内には多数の石仏が点在、また、奈良県の室生寺を思い出す広い石段などキレイな庭
園です。
所在地 高知県高知市五台山
32番札所 八葉山 禅師峰寺
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31番札所から 5.7km。
南国市の海辺、小高い丘の上に建つ 小じんまりとした寺で、地元では 「峰寺」 と呼ばれ親
しまれています。 駐車場からの坂道を登り仁王門をくぐると、境内はさまざまな形をした巨岩
が立ち並んでおり、石組の参道を登ると奥に本堂、その左が大師堂です。
境内から見る土佐湾の眺めは雄大です、月の名所 「桂浜」 は美しく弓形に延びていた。
所在地 高知県南国市十市
33番札所 高福山 雪渓寺
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32番札所から 7.5km、車 11km。
石柱の門をくぐると、すぐ右に鐘楼、正面に本堂、その右が大師堂です。
眼病平癒祈願で名高い寺で、和歌の 上の句に悩み成仏できずに住み着いた霊が夜ごと現れ
たと云う幽霊伝説も残っています。
所在地 高知県高知市長浜
34番札所 本尾山 種間寺
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33番札所から 6.3km。
広々とした田園風景に溶け込むような寺です、大師が唐から持ち帰った五穀の種を蒔いた
ことが寺号の由来になったと伝えています。
石門の先右に地蔵堂、大師堂、正面奥が本堂です。
地元では 「安産の薬師さん」 と親しく呼ばれ、妊婦が柄杓を持ってお詣りすると 寺ではその
柄杓の底を抜いて渡し、無事出産を終えるとその柄杓を観音堂へ納めるのだとか。
観音像のまわりに底の抜けた柄杓が沢山奉納されていた。
所在地 高知県吾川郡春野町秋山
35番札所 医王山 清滝寺
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34番札所から 9.8km、車 12km。
34番からの国道?からミカン畑が広がる細い急な坂道を 2kmほど登ると、山肌に抱かれ
た格好の本堂前の駐車場に着きます。
本堂、大師堂、観音堂、弁天堂などが建ち並び、本堂前には高さ 15mもある巨大な薬師如
来像が佇んでいます。
その薬師像の台座には狭い階段があり、胎内くぐりをすれば厄除けにご利益があるとか。
本堂前に続く長い石段の下には山門が望め、歩き遍路には険しい登りのようです。
所在地 高知県土佐市高岡町
36番札所 独鈷山 青龍寺
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35番札所から 13.9km。
寺近くはのどかな遍路道となり、六地蔵やミニ四国八十八箇所のお地蔵様が出迎えてくれ
ます。
駐車場から仁王門、そして本堂に至る参道は百数十段に及ぶ急傾斜の石段ですが、小さな
石仏が数段ごとに後押ししてくれます。
仁王門の左奥には三重塔がそびえ、門をくぐると、すぐ左の小さな滝には不動明王が立ち、
境内のあちこちに石仏が点在しています。
所在地 高知県土佐市宇佐町
37番札所 藤井山 岩本寺
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36番札所から 58.5km。
市街地に建つ明るく 小じんまりした寺で、本堂には 「不動明王」 「観世音菩薩」 「阿弥陀如
来」 「薬師如来」 「地蔵菩薩」 の五体の本尊が安置されており、五体安置は日本中ここだけの
ようです。
また、本堂の天井は 洋画・日本画・水彩画・水墨画など 575枚の絵で天井を埋め尽くし、
その中にはマリリン・モンローも画かれているとか。
所在地 高知県高岡郡窪川町茂串
38番札所 蹉蛇山 金剛福寺
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37番札所から 80.7km、車 101km。 四国遍路で1番長い道のりです。
四国最南端の足摺岬にある寺で、背には山、前には太平洋を望み 12万平方mと云われる
広大な境内には南国特有の植物が生い茂っています。
仁王門をくぐると、石段を登った正面奥に本堂、左側に大師堂、鐘楼などが建ち並び、空海
が修行をする際に呼び寄せたと伝える大きな亀の石像もあります。
空海が足摺岬の名勝を見残したと云う景勝地海岸と、その対岸を 3〜4km歩いてみた
が、、、、、、?
所在地 高知県土佐清水市足摺岬
39番札所 赤亀山 延光寺
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38番札所から 51.6km、車 75km。
仁王門をくぐると、山号の由来にもなり 納経の朱印にも押されている、鐘を乗せた亀が鎮座
しています。 そして綺麗に手入れされた境内を右に曲がると本堂、その左が大師堂です。
眼病に効くと云われている 「眼洗いの井戸」 は納経所の近く、祠に囲まれたお地蔵さんの
前にありました。
所在地 高知県宿毛市平田町
番外霊場 市瀬山 真念庵
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37番札所から 52.8km。
ここは駐車場がない、2mほど登る斜面ギリギリまで車を寄せれば通行に支障無し?。
その斜面を登り、畑・民家を見ながら 200mほど進むと上記案内板があります。
真念庵は無住でした。 赤いトタン屋根が竹林の中に小さく佇んでおり、庵付近の遍路脇に
は数十体の石仏が立ち並んでいます。
所在地 高知県土佐清水市 下ノ加江
番外霊場 月山神社への遍路道
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真念庵
から 30.8km。
大浦地区から月山神社への遍路道に古い遍路石が遺っていると聞き訪れてみた。
大浦漁港?に自主申告の¥100円駐車場があります。 そこから、上記左の案内板を右に
見て進み墓地への坂道が遍路道です。 途中一般道路を横切りますが、2kmほどの山道に
遍路石・月山神社への丁石が数個遺っています。
帰りは厳しい登りが少しあります、少し遠回りですが一般道路でも帰れます。
所在地 高知県幡多郡大月町月ケ岡
遍路道中図
四国遍路表紙